2013年8月28日水曜日

下関・門司港旅行3日目

下関・門司港旅行3日目。
下関を少し離れ、向かったは長府。
調布ではなく、長府だ。
長府毛利家が治めていたとされる地で、城下町長府として名称が残っており、
町並みも当時を思わせる古風な通りが多い。



今日で観光は実質最後。そして今日は時間制限がないのでのんびり出発。
このホテルは朝食はバイキングではなく、定食方式。
事前に和食・洋食・そしてふく雑炊から選べる。
貴重だし、自分はせっかくなのでふく雑炊を選んでおいた。一日限定15食なり。

ゆっくりめの朝とはいえ予定をすべてこなしたいので9時30分にはホテルを出発し、
駅前のバス1番乗り場から長府方面行きのバスに乗って行った。
揺られること20分ほど。城下町長府・・・ではなく、その手前の
市立美術館前で降りた。



長府市立美術館は長府観光会館やお寺各所とは離れたところにある。
順番的にはここを先に寄ったほうがスムーズだろうと判断した。
美術館では常設展として長府・下関出身の画家による絵画が展示されている。
特別展では山口県の美術コンテストのようなものの出展作品が展示されていた。
何かの会員の集まりなのか、埼玉や東京、神奈川、静岡の人の作品もある。
ファンタジックなものから現実の人間の動きを描いたリアルなものまで多岐にわたる。
人が少ないのでのんびりじっくりと見ることができた。

美術館を出て、すぐそばにある長府庭園に向かった。
長府庭園は長府毛利藩の家老の屋敷跡に作られたもので、当時の庭や屋敷が再現されている。
庭園なので自然以外ほとんど見るものはない。


入園者特典として、売店でハス茶を無料でいただける。
なぜハスなのかというと、ハスがよく植えられていたと言い伝えがあるらしく、
それにちなんでハス茶を出すようになっているらしい。
他には売店2階でねんど細工の花を展示している。これは同時に売り物でもある。
精巧にできており、ちょっとした美術展のような感じで見られる。








長府庭園をあとにして次に向かったのはちょっと脇道にそれて、
通りから離れたところにある櫛崎城跡と豊功神社だ。
940年頃の建設とされているが確かな証拠はないらしい。
今では石垣の一部が残るのみである。そこには民家が普通に建っていた。

こういう城の一部しか残っていない遺跡は思いを馳せられて好きだ。
その櫛崎城跡から歩いてすぐのところに豊功神社がある。


ここには七福神と宝船や、龍神を祀っていたりするが、
なんといっても海沿いに建っているのでパノラマで海の景色を見られるという点がすごい。





神社にお参りしつつこのあたりでは貴重な高台からの海の景色を見られるので、
長府に来る人には外れた場所なんて・・・と言わずにぜひオススメしたい。

この時点で12時を少し過ぎた。長府は食事処が少ないので店はあらかじめ
場所を念入りに調べあげた。
国道9号まで戻ってきて、斜めに突き抜ける道に入り、西に進むと日頼寺がある。
その手前を曲がると蕎麦屋はつ花がある。
そこで割子そば3種セットをいただいた。こういう古都というか城下町で食べる
そばって雰囲気に合っていてうまいと思うのはなぜなのだろうか。


お昼を済ませたあとは横目に過ぎ去った日頼寺を見学。

仲哀天皇の遺体を仮埋葬したごひんれん地(難しい漢字)もある。
そこはもう少し山の中を登らなければいけないのでいかずに寺だけにした。

さて、本来は長府観光会館から回ろうと思っていたが順番が変わっていたので
ここで一旦長府観光会館を目指して仕切り直しをすることにした。
はつ花をすぎて真っ直ぐ行くと長府藩侍屋敷長屋がある。そこを川沿いに東へ進むと
観光会館がある。

そこで改めて詳しい地図を手に入れて、お土産も何があるか確認して
観光再開。

城下町長府のバス停を通り過ぎ、西に曲がると維新発祥の地記念碑が見える。

高杉晋作にゆかり深いらしく、記念して建てられたらしい。
そこの通り、鳥居前通りを進むと見えてくるのは忌宮神社だ。
仲哀天皇らがここに豊浦宮を建てたとされ、それが現代にまで続いている。
中には相撲資料館などもあり、境内は割と広い。



その周辺にはお寺が数多く存在する。まずは本覚寺。アーケードの途中に入り口がある。
真向かいは人恋横町資料館といい、レトロな遊び道具が展示されている
子供が楽しめる資料館になっている。
忌宮神社と本覚寺のある通りは乃木さん通りという。

その途中には乃木神社参道がある。忌宮神社以外にも神社はあるのだ。
それが乃木神社だ。
明治時代の乃木将軍こと乃木希典を神として祀っている。
境内には乃木将軍が過ごしたという旧邸や乃木夫妻の像などもある。



学習院大学を出たということで学問の神様としても祀られており、
学問に関するお守りが有名だという。
従兄弟の娘が来年受験なのでお守りを買っておいた。

乃木神社をでて古風な道を道なりにすすむ。途中、横枕小路という細い路地を
抜けると、国分寺跡にたどり着く。
そこの通りを西に曲がると見えてくるのは覚苑寺だ。



長府毛利家の菩提寺の一つだという。
境内には狩野芳崖や乃木将軍の像がここにも存在する。

覚苑寺をあとにして、国分寺跡まで戻ってきた。
その通りを南に進む。ひたすら進む。
古風な道の壁が見えてくる。そのそばには長府毛利邸があるのだ。
そのまま南西の道を通ればすぐなのだが、一旦東の通りに進み、
古江小路に入る。そのほうが古風な通りを満喫できる。



古江小路を直進すると長府毛利邸が見えてきた。

敷地はかなりでかい。門をくぐるとまた長い坂道がある。その途中は
少し町並みを見下ろせる展望台になっている。


屋敷は坂道を登った上にある。屋敷はこれといって見るべきすごいものはない。
屋敷の作りと雰囲気を楽しむ。ただ四季おりおりの長府毛利邸の様子を写真展示しており、
こうしてみるとよく見えるように作られているのだなと感心する。

長府毛利邸を出て細い路地を南下すると川に沿った古風な通りに合流する。
道なりに進むと、ついに見えてくるのは功山寺と長府博物館だ。

功山寺、実は国宝に指定されているすげぇ貴重な様式の建物。


古くは毛利元就や大内義長、近くは高杉晋作が挙兵した場所でもあるなど、
数々の歴史の舞台となった場所だそうだ。
となりに付属の長府博物館はもとは桂弥一という人物が私財を投げ打って作った
堂を博物館に改装して現在の形になったものらしい。

集められたのは竜馬ゆかりのものだったり、明治維新に関わった有名無名人物の
遺物など。それらが展示されている。
長府の博物館としてはやや立地というか交通アクセスが厳しいところにあるが、
モデルコースにもあるように、最後にたどり着く場所とされている。
多岐にわたる遺物が展示されているように、最後に見学するにふさわしい場所として
演出されているのが良い点だろう。

これにて長府の観光を終えることになった。時間にして17時ちょい前。
かなり余裕をもちつつ、時間に余裕を持って終えられた。
時間が許す限り残りはお土産タイムだ。
観光会館まで戻る。途中の川にはガチョウだか鴨だかが大量にいる。ガーガーうるさいが
可愛くて何枚か写真と動画におさめる。




おみやげは長府名物のせんべいや、なぜかここで焦ってふく唐揚げ(冷凍)を買う。
まあ、時間的にそろそろどこのおみやげ屋も閉まる頃だろうし、ここらで
ガツンと買っておくのがよいと判断できたのだと思いたい。
バスが来る時間なのでバスのりばに向かい、バスに乗る。
下関でおみやげを買うならカモンワーフだろうということで、
そこでやっとふくにちなんだおみやげを数多く揃えることができた。

そろそろ夕飯を考えねばならない。カモンワーフのどこかの店で早めの夕飯を、
とおもったが、持ち合わせがそろそろ不安なので一旦ホテルに戻って
お金の確認をしておきたいのと、さすがに歩き疲れて少し休みたいのとで、
結局カモンワーフでの夕飯はやめた。
ホテルに戻り、下関の名物、ふくのほかにくじらがあることを調べておいたので、
くじら料理を食べられる、下関くじら館という飲み屋に行くことにした。

下関の飲み屋街らしき区域の端にあった。建物は蔵のような感じ。

中はカウンターがメイン。(座敷もある模様)
どうも常連さんが多い店のようで、初めて見る顔ね、と女将さんに言われてしまった。
特に気にせず、くじら料理を注文。
付き出しでくじらの心臓が出てきた。少しコリコリして美味しい。味付けも多少されている。

次にくじらの竜田揚げを注文。熱々で実に肉!していて美味。

荒い塩や特製の酢醤油でいただく。
次はくじらの赤身刺。馬刺しや他の肉の刺身と大して変わらず、
普通に肉として食べられる。臭みは全然なく、くせもないので美味しい。

少し凍っているものがでてきたが、おろした生姜を醤油に落として、
それにつけて食べる。
最後、締めとして塩くじらの茶漬けを注文。初めてだったので
女将さんがその場でくじら肉の燻製?をちぎってご飯の上にのせてくれ、
お茶をかけてくれる。塩味が濃すぎるかな?とおもったが、茶漬けに入れると
丁度良い塩加減になって、おいしい。

3品注文(プラス生ビール)して、合計約2800円ほど。
カウンターの後ろにくじらの大和煮という缶詰があり、気になったのでお土産で3缶ほど
購入して最終計4760円だった。

1品1品はふくほど高くなく、わりと手を出しやすい価格だと想った。
下関に旅行することがあったら、くじら料理では、下関くじら館に行けば
まず間違いなく美味しくくじらが食べられるだろう。
常連しかいない飲み屋の雰囲気が苦手という人は少々つらいかもしれない。

これで下関・門司港観光は全て終わり。
明日29日は観光せず、朝早く小倉に向かい、新幹線で帰る予定である。
なにせ新幹線で5時間ほどかかるので、いつもなら夕方に旅行先から帰るのだが
それすると今回深夜になりそうだったので、一日増やしてなるべく早い時間に
帰られるように調整することにしたのだ。

次回この辺りに来ることがあったら、なるべく辛くない交通の選択肢をとりたいものだ。

2 件のコメント:

  1. 功山寺に目をつけるとはさすがだね。自分は仏殿の中も見たいし、紅葉も楽しみたいので、11月下旬に行こうかと思ってます。

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    1. 行くまでは知らなかったです(笑)
      あのあたりは秋に行くのも確かに良さそうですね。

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