今回は・・・
Acer C720
です。
スマフォやタブレットではなく、今回はノートPC。
ただしただのノートPCではありません。
実は、Chromebook!
今回もすべての写真はGoogle+にあります。
Acer C720写真
経緯
もともと自分は前からChromeアプリであるChromeApps向けにアプリを作っていた。
以前の投稿にてChromiumOSを試したが、今回はきちんとした端末ありきで試したくなったのだ。
それに、Google+や他のフォロアーさんがChromebookを持ち始めたのをちらほら耳にしたので、ガジェオタとして
居ても立ってもいられなくなった。
というわけで購入。Amazonにて32,184円なり。
本体・ケース
早速いつもの流れで見ていこう。まずはパッケージや本体から。
本体、説明書類、電源ケーブルだ。スマートフォンやタブレットと同じくらい少なくスッキリしている。
本体を見ていこう。
天板・・・そのまま
正面・・・なにもなし
左側面・・・電源ケーブル差し込み口、HTMI端子、USB3.0端子、オーディオジャック
右側面・・・セキュリティケーブル差し込み口、USB2.0端子、SDカード挿入口
後ろ・・・なにもなし
背面・・・通気口など
オープンした状態。
持った感想としては、意外に小さく収まっており、軽い。そしてキーボードも凹凸がわりとしっかり出ており打ちやすい。
とにかく印象より軽いのがものすごく気に入った。これはポイント高い。
トラックパッドは、どこを強く押しても左クリックになる。
右クリックは二本指で軽くタップすればそうなる。
スクロールは二本指で上下左右に動かせばそのように動く。
キーボードはWindowsキーがない。そりゃそうだ。その代わりに検索キーがあったり、Windowsキーの位置にあった分、
CtrlキーとAltキーが大きくなっている。
あと、ファンクションキーがなく、その分Chromebook独自のボタン類がある。ノートPCでよくある、数字列をファンクションキーを
押しながら押すと特殊な機能を利用できるといった仕組みではなく、きっちり独立したボタンとして用意されている。
これはわかりやすい。評価できるポイントだ。
キーボードショートカットはたくさんあるようだが、Ctrl + Shiftを押しながら?キーでキーボードレイアウトを
見ながら確認できる画面がある。
Shift, Ctrl, Alt, 検索キーいずれかを押すと、それと組み合わせて押すことでどの機能が利用できるかがひと目で分かるようになっている。
Ctrl + Shiftを押しながら?キー、これは必ず覚えておきたいところ。
端末比較
他の端末と比較していこう。まずはこれら。Acer C720, Nexus7(2013)
お次はAcer C720, Xperia Tablet Z。
これをしなくてはいけないだろう。Acer C720, Surface Pro 2。
Surface Pro 2
最後は少し前に流行ったUltrabookでも。Acer C720, Asus Zenbook。
起動~各種画面
起動する。一般的な紹介にあるように、起動はめちゃ早い。というか、起動してないのに、充電したあとに
開いたら、勝手に起動してた。念のため電源OFFにしてから立ち上げたら、確かに5~6秒で起動し終わった。
基本的には、起動したままでOK。天板を閉じれば自動的にスリープになる。
また開けば起動時と同じく一瞬で復帰するので遅延などはまったく気にならない。
初期セットアップもあるが、大して項目はない。
ぶっちゃけ、Googleアカウントさえログインしてしまえばほぼ終わり。
忘れたらいけないのはWiFiの設定くらいだろう。ネットは、WiFiでしかつなげない模様。
(USBのLANアダプタ的なものが使えるかどうかは不明)
デスクトップ、ランチャーメニューなど
デスクトップは見た目Windows。まあこのあたりはそれほど問題でもないだろう。
左下からはランチャーメニューが(正式名称忘れた)、右下ではシステムメニューが表示される。
ランチャーメニューは基本的にはWindowsやMac/Linux等で使っているChromeでインストールしたアプリが表示される。
しかしながら、ChromeOSでしかインストールされないアプリもいくつかあるようだ。
ブラウザのChromeではランチャーメニューに、アプリかただのショートカットなのか、アイコンにその印があって
ひと目でわかったが、ChromeOS上ではその区別がない。これはわかりづらい。
ファイルやGameといったものがChromeOS上でしか存在しないアプリだが、これも実際はファイルやCalculatorが本当のアプリで、
GameはたんなるChromeウェブストアへのリンクだ。ChromeOSではそんなん区別しなくても問題なく使えるだろ?
ということなのだろうか。あまり個人的には好かない表示方法だ。ここはひと目で分かるようにしてほしかった。
設定画面
設定画面へはシステムメニューの歯車マークから開く。
またはChromeを開いていつもどおり設定メニューから行っても同じことだ。
ほとんどはブラウザとしてのChromeの設定そのままだが、Chromebook特有のハード的な設定もある。
解像度はデフォルトは1366x768だが、もう一つ上である1536x864も選べる。気にならなければデフォルトの解像度でも
十分使い勝手は良いだろう。
ちなみにバージョン番号は設定画面下に表示されている。アップデートは自動でされるようで、その旨通知も出るとのこと。
特典をゲットする
デスクトップのままでしばらくすると、スタートガイド的な画面が起動した。
その後、特典ページへの案内もされた。
ホリデーシーズン中にChromebookを買ってログインすると、Google Driveで2年限りだが1TBがもらえるキャンペーンをやっている。
そのため、案内にしたがって特典ページを表示し、承諾したら・・・
1TBもの超大容量、ゲットだぜ!!
周辺機器
USBメモリ
問題なく認識。システムメニューの隣にポップアップ通知が出る。
中のファイルはGoogle Driveなどのようにファイル形式にしたがって開くアプリが自動認識される。
このあと紹介するファイルアプリにて、ローカル(ディスク)からUSBメモリに、またその逆など、普通のPCでできることは
当たり前だが問題なくできる。
ペンタブレット
自分はお絵かきも趣味でするので、WacomのIntuos CTH480/sを持っている。
つないでも認識せず。残念。デフォルトではドライバはない模様。
せっかくお絵かきアプリを作ったのだが、これではフル機能は使えない。非常に残念。
ChromeOSは中身はLinuxだ。ならばLinux向けのドライバがあれば行けるのか?
ただそういう素のLinux部分はたくみに隠されているので、普通はいじれない。多分、周辺機器周りは
Googleが今後ChromeOS側で整備してくれるのだろうと期待をしておこう。
Bluetooth
搭載されているのでスマフォなどとも問題なくつながる。
しかし、スマフォからBluetooth経由で画像などを送ろうとしてもエラーになる。
どうもファイルのやりとりとしては使えないようだ。
アプリ
ファイル
Windowsでいうところのエクスプローラにあたる。ChromeOSにしか存在しない。ただのChromeと違いれっきとしたOSなので、
ファイルを扱うためのアプリは必須だ。
Windowsのドライブと似た感じで、Google Driveとダウンロードの2種類のフォルダが表示されている。
このあたりはLinux的にいえば、ダウンロードがhomeのユーザーディレクトリで、
Googleドライブがどこかのマウント先のディレクトリといったところだろうか。
ともかく、ファイルがネットかC720本体どちらにあるかどうかは意識しなくてもすむようなみせ方になっている。
違いといったら、右上の歯車マークからフォルダの残り容量が確認できる。そこで違いが見える。
ファイルをクリックすると、アプリ下に情報が出てくる。そこで、そのファイルを起動するアプリが表示されるのでそこを見れば
どのアプリで開くかを確認できる。もちろんダブルクリックしたりクリックすれば普通に起動する。
ギャラリー
画像や写真を見るアプリ。これはChromeOSにしか存在しないようだ。
ファイルアプリから画像を開けばデフォルトではこのギャラリーアプリが起動する。
そのフォルダに画像が複数あれば、モザイクモードという機能で複数画像をモザイクみたいな配置で一覧にして見られる。
その他、スライドショーや編集機能、印刷もある。
カメラ
カメラもある。スマフォやタブレットと違い、モニタ側に1個しかないので、自分撮りやそのたぐいの使い方のみだ。
画面エフェクトも選べる。
あと、若干わかりづらいが、右下にはギャラリーボタンがある。このカメラで撮った写真はそこから見られるようだ。
通常、画像ファイルを見るときに使うギャラリーアプリとは異なるもののようだ。
そして、撮った写真はダウンロードフォルダには保存されないのでわかりづらい。ダウンロードフォルダに保存するには、
ギャラリーを開き、写真を選択したら右下にあるディスクに保存ボタンを押す。
すると保存ダイアログが出て保存できる。
テキスト
なんと、テキストファイルを編集するアプリがない。なのでGoogle Driveやダウンロードフォルダにある
テキストファイルを開くと、単なる表示になる。
自分は別途、Chrome Dev Editorを入れているが、これではテキストファイルを認識しない。
htmlなどソースファイルは認識してアプリを選んで開くことができる。
ただし、Chrome Dev Editorはバグがあるようで、ファイルアプリで選択候補として出てくるが、
実際に開いてみると正しく表示されないようだ。
テキストエディタやメモ帳アプリ、今なら作ったら人気が出るかもしれない。
(開発者の皆さん、一山当てる機会かも!?)
端末コンソール
ランチャーメニューなどからは出せないようだが、Ctrl + Alt + tで、端末を起動できる。
管理者でしかやらないようなコマンドが使えるのみだが、ちょっと踏み込んだことをするユーザーにとってはあれば安心。
なお、コマンドはLinuxのソレとは異なるものが大半だ。
Google+フォト
ウェブのGoogle+フォトのような感じだが、れっきとしたアプリ化している。
アプリ化のメリットとして、動作がとにかく軽い。スクロールが非常に素早いことを評価したい。
ウェブだとその時時に応じて重くなったりまともに写真が表示されなくなったりとあるが、アプリ版は
今のところそんなこともなく、軽快そのもの。
写真や画像の追加は追加ボタンから行う。
残念ながらファイルアプリからのドラッグアンドドロップでは追加できない模様。残念。
カメラアプリで撮った写真をギャラリーにてディスクに保存し、それをGoogle+フォトアプリで追加した。
それから、Google+への共有もアプリ内から行える。
Google+フォトアプリ内の別ウィンドウで表示されるため、タスクバー?ではGoogle+フォトのところで
ウィンドウがグルーピングされている。
自作アプリ:TweeMeister
当然、自作アプリであるTwitterクライアントのTweeMeisterも動作確認した。
軽快に、便利に投稿できる機能に特化して作ってあるのがアピールポイント。
ChromeAppsなのでChrome内に表示されるその他Twitterクライアントと違い、このようにChromebook上でも一アプリとして
バッチリ表示される。
ChromebookでのTwitterへの投稿でしたら、ぜひTweeMeisterいがかですか~?(宣伝)
その他
気になったところなど。
バッテリーは8時間近く保つ模様。
ブラウザベースのOSということで、ユーザーに見えないところで的確に制御されているのだろう。
消費電力は今後しばらく使ってみて試してみたい。
起動や終了もWindowsPCとは比較にならないほどものすごく早いので、そのあたりは安心して使えるだろう。
それから日本語入力もバッチリ問題なし。
印刷周りはGoogleクラウドプリントで行う。
当然、実際のプリンタがそれに対応していればそれを使うことができる。
自分はGoogle クラウドプリント対応のWiFiプリンタを持っていて使っているのでわかるのだが、いくらchromebook側で
複数アカウント対応されていても、プリンタ側で複数アカウントでのクラウドプリントに対応してなければ、
その都度プリンタ側のアカウントの認証をしなおさなければいけないのだ。
結果として、各家庭では結局一人でしかプリンタを使えないことになる。
この辺りはプリンタメーカーがGoogleクラウドプリントの仕組みや意味を理解してちゃんと対応してくれるのを待つしかない。
プリンタやスキャナーは、やはり接続して使えるという手段を残しておきたいところ。
終わりに
以前もChromeOS(ChromiumOS)を試したが、あの時は不完全な状態でしか試せなかった。
今回は国内正規販売ということで、色々安心して使って試すことができた。
ハード的には、ごく普通のノートPCでだ。全く違和感ない。冒頭でも触れたように程よい小ささで
かなり軽いので、持ち運んで使いたいと思えるほどだ。
このあたり、Surface Pro2、ヘタするとPro 3に体感でも勝っているかもしれない。Acer C720に優位性があると思う。
基本的にはChromeそのものなのでブラウザのほうのChromeの環境で使い慣れていればまったく問題なく使える。
OSというものをほとんど意識する必要なく、ある意味理想のLinuxディストリビューションだ。
きっちり宣伝して店舗でもっと扱われるようになれば、実質もっとも普及するLinuxとなるだろう。
内容はLinuxが見えないくらいガチガチに隠されて利用環境が固定されているが、結果として使いやすくなっているから結果オーライだ。
ソフトウェアの点、ユーザー視点から見たらいくらChromeを知ってればスムーズに使えるとはいえ、PCとしてアプリが絶対的に足りない。
周辺機器の対応も、このあたりはLinux勢の怠慢の影響もあるのだろう。足りているとはまだまだ思えない。
(この辺りはまだ出始めなので、今後メーカーとGoogleが共同して取り組んでくれることを期待するしかない)
上記を踏まえると、安心して使えるとは思えない。
いくらウェブサービスが増えた、ウェブアプリが増えたとはいっても結局のところ、ユーザーはブラウザ上ではなく
完全に独立したアプリとして目的の機能を使えるのが一番良いと思う。
だからこそのAndroidやiOSアプリの爆発的な普及と現状だ。
自分は、TwitterクライアントのTweeMeisterや、お絵かきアプリのPaintMeisterを作って公開している。
そのようにスタンドアロンのきっちりしたアプリはまだまだ足りてないので自分も他にも作りたい。
普及の鍵は、開発者がChromeOSにどれだけ注力できるかどうかにかかっているだろう。
幸い、ブラウザのChromeの頃からすでに拡張機能やChromeAppsはあったので、今もどこかでChromeAppsが作られて
生まれているかもしれない。普及の可能性はあまり不安を感じていない。
このあたり、Googleは巧妙に展開をしかけていたんだなと評価できる。ブラウザで使っていたことが、OSでも普通に使えるのだ。
スムーズな移行が開発者としてもユーザーとしても期待できる。
このChromebook(というかChromeOS)の一番のポイントは、利用環境の移行のしやすさにあるといっても過言ではないだろう。
WindowsやMac/iOSがいまやろうとして工夫していることを、Googleは一歩も二歩も先を進んでできているのだ。
現状Chromeを使って慣れてさえいれば将来、いつでもこのChromeOSを搭載したPCに移行できるというもの。
とりあえず、周りにはインターネットを見るソフトには、Chromeを使おうと少し勧めておくだけでいい。
それだけで将来のChromebookユーザーが生まれる可能性が大きくなる。
GoogleはMSやAppleみたいに周辺機器の重要性や実際の扱いに弱い・甘く考えているふしが、各サービスを使っているとうっすらわかる。
あとはGoogleがchromebookのために、各メーカーと提携するなりして周辺機器対応をきちんとしてくれれば、
WindowsPCに取って代われる強力な存在になるだろう。
それは、ユーザーにとっても安心して使えるPCとして認識が広まることにもなる。
はじめまして、C720の購入を検討しておりましてこのブログを見つけました。
返信削除大変参考になりました、ありがとうございます。
一つ気になったのですが、Googleクラウドプリントはプリンターに登録したアカウントのChrome設定からプリンター共有することで家族でも使えるようになりますよ。
私もChromebookのためにWifi対応のプリンターを買いまして、最初アカウントが一つしか登録できなくて焦りました。